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[3887] 今日も銀ぎん!/2014.10.01(水) 11:12

『新生活がスタートで銀ぎん!』 2014年10月1日(水)

自分専用の新しいパソコンで書いています。
スムーズに作業ができて、快適です。

BGMは、オオザカレンヂkeisukeの最新アルバム『OVER』。
本日、10月1日発売です。
keisuke渾身の1枚。
これはいい!

先週、9月26日(金)で、
ラジオ大阪『笑福亭銀瓶の銀ぎんワイド』が終了しました。
応援してくださった皆様、本当にありがとうございます!

2011年4月からスタートし、3年半、精一杯やりました。
ホントはもう少し続けたかったんですが、まあ仕方ない。
自分ではどうすることもできない事情が、放送業界にはあります。

始まってすぐ、朝4時起きに苦しみました。
世の中には、4時どころか3時に起きてお仕事をしている方が、
たくさんいらっしゃいます。
ですから、僕は甘いのですが。

4時に起きなければと思うと眠れない。
浅い眠りのままスタジオに入り、2時間の番組をこなす。
満足できない内容を引きずりながら帰宅。
ジムで体を動かしたり、映画を観たいのだが、その力が湧いてこない。

家で昼寝。
しかし眠れない。

夕方、落語会へ。
頭がボーッとした状態では、納得いく高座ができるはずがない。
やり慣れたネタなのに、言葉が出てこない。
打ち上げで酒を飲んでも美味くない。

途中で切り上げ、帰宅。
「俺は今日、いったい何をしたんや?」
自問自答しながら目を閉じる。
眠れない。
そして、また朝がくる。

番組が始まって2か月過ぎた頃、早くも「やめたい」と思った。
「ラジオと高座、どっちが大事?」
「やめなければ、噺家としてつぶれてしまうのでは?」
身体はしんどい、気力もない。
ただの抜け殻。
自己嫌悪の日々。

でも、「自分からやめたらアカン」と思わせてくれた人がいた。
それは、田中好子さん。
その年、4月21日に亡くなられた、スーちゃん。

田中好子さんが残したメッセージを聞き、
「スーちゃんは、もっと仕事をしたかったやろな。したくてもできない。
したくても死んでしまう。生きている俺が、なぜ仕事をやめる?」

2011年は、夏ぐらいから何とか復活できた。
2012年も、一時期、調子の悪い時があったが、乗り越えた。

2013年、最悪だった。
3月から9月まで、泥沼にはまっていた。
睡眠障害の病院にも行った。
1回行っただけで、「こんなとこでは治らない」と思い、やめた。

では、何が解決してくれたのか?
それはもう、「時」としか答えられない。
嵐が過ぎ去るのを待つしかない。
心の奥底で「俺は絶対に大丈夫。必ず復活する」と信じて。

2014年、初めて快調に日々を重ねることができた。
重要なのは「充実感」や「達成感」。
それも、小さなことでいい。
西川きよし師匠の「小さなことからコツコツと」は大正解!

「今日は昼間、コレとコレをやった。だから、明日につながる。OK!」
これで眠れる。

何もしない日があってもいい。
「今日は何もせずに、昼間からスーパー銭湯に行って、ビールを飲む。
これが明日のためになる」
これで眠れる。

「やめよう」と思った番組を、自分からやめることなく、
3年半という短い期間ではあったが、きちんと向き合ったことは、
評価したい。

明らかに成長したと感じる。
だから、僕にとって必要な番組だったのである。
そして、3年半で終わることも、僕にとって「必要」なこと。

もっとステップアップするために、いま、終わらなければならない。

「銀ぎんワイド」の最後にかけた曲。
佐野元春さんの「グッドバイからはじめよう」。
「終わりは始まり」という歌詞が、極上の応援に聞こえる。

僕はこれまで、いろんな「終わり」を経験し、
様々な「始まり」に遭遇した。

その度に、着実に階段を上がり、次の扉を開いてきた。
だから、これまで通り、自分で考え、感じ、進んでいけば、
きっとまた、見たことのない広い世界に行けるのである。
そういう男、そういう噺家なのである。
笑福亭銀瓶は。

10月以降、落語会はもちろんのこと、いろいろやります。
ぜひ、お越しくださいませ。

では、10月も銀ぎん!^^