『ケイスケサカモトとの出会いで銀ぎん!』 2021年5月5日(水)
「こどもの日」だと言うのに、あいにくのお天気。
まあ、快晴だとしても、この状況だと、子どもたちにはかわいそうですね。
たまに、近所の公園で、小さなお子さんや小学生たちの声、
特に笑い声を聴くと、こっちまで嬉しくなります。
私も子どもの頃には、大声を上げて遊び回っていました。
自叙伝『師弟〜笑福亭鶴瓶からもらった言葉〜』のサイドストーリー。
「佐野元春さん」「M先生」に続いて、3回目は、これまた大切な人、
シンガーソングライターのケイスケサカモトさんのことを書きます。
初めて出会った時、彼は「オオザカレンヂkeisuke」という名前でした。
あれから、あっという間に、10年が経過しました。
長いから、2回に分けて掲載します。
まずは、前半から。
↓
『銀瓶しごきの会』で幕を開けた2018年は、この世界に身を投じて30年という節目の年。
10年、20年とは全く違う、それだけの時間によって生まれた、重みのようなものを自分自身でも感じていた。
しかし、だからと言って、「おさまって、ドーンと構えよう」というような気は更々なかった。
すでに前年の初め頃から、こう考えていた。
「2018年は『銀瓶のぎんぎん祭』みたいな年にしよう」
入門月である3月に繁昌亭で2回催した『リクエスト落語会』では、あらかじめ用意した演目表の中から、その日のお客様の投票で三席のネタを決め、計六席演じた。
3月24日は、『七段目』、『宿屋仇』、『たちぎれ線香』。
3月28日は、『宿題』(作・桂三枝)、『寝床』、『百年目』。
この中から、あるいは別の噺でも、将来、「笑福亭銀瓶の代名詞はコレだ!」と、お客様から、世間の皆様から評価される噺を持ちたい。
例えそれが、たった一つでもいい。
「いま、この噺を聴くなら、笑福亭銀瓶だ」と言われたい。
それに向かって、突き進むしかない。そのためには、自分を信じて、それと同じくらい自分を疑い、そして、いいことも、悪いことも、嬉しいことも、嫌なことも、その日のうちに全て忘れて、毎日を新鮮な気持ちで生きていく。
完成など、あり得ない。
入門記念日である3月28日、師匠に電話をかけた。
「師匠、ありがとうございます。今日で、ちょうど30年です」
「そうかぁ。おめでとう。いや、30年は大したもんや。そやけど、まだまだ攻めていけよ」
「はい。まだ何もできていませんから」
秋に30周年記念の独演会が決まっていたが、それだけでは自分自身が何とも物足りなく、落語以外のこともやった。
それは、歌。ライブをやった。落語は全くなし、7人編成のバンドを組み、全17曲、2時間40分のライブ。
5月12日、大阪・梅田、ナレッジシアターにて催した『笑福亭銀瓶 30周年記念ライブ NEDOKO』。
落語『寝床』から取ったタイトルである。
浄瑠璃好きの旦那が、無理やり知人を集め、嫌がっている人たちに下手な浄瑠璃を無理やり聴かせるという、お馴染みの噺。今なら完全なパワハラである。
私の歌を聴かせるというところから『NEDOKO』と名付けた。しかし、『寝床』の旦那は、お酒と料理を振る舞い、そのうえ無料で開催しているのだが、私のライブには飲み物も食べ物もなく、1人あたり4000円の入場料まで取ったのだから、私の方がタチが悪い。
このライブで、ギター演奏はもちろん、バンドマスターの役目を果たして私を助けてくれたのが、ケイスケである。
シンガーソングライターである彼と初めて出会ったのは、2010年のことだった。
当時のブログには、次のように綴っている。
〜〜〜
『オオザカレンヂで銀ぎん!』 2010年12月11日(土)
昨日、男性2人組のミュージシャンと出会いました。その名も『オオザカレンヂ』。
梅田のロフト前で、ほぼ毎週金曜日に歌ってはるんです。
MBSラジオ『こんちわコンちゃん』を終えて外に出ると、いつも大体、午後4時過ぎ。
その時、マイクテストをしてはるんですね。
で、マイクテストの曲が『夏の終わりのハーモニー』が多いんです。僕の好きな歌です。
2人のハーモニーが綺麗だから、それだけ聴いて帰ってたんです。
というか、その後に用事があるから、ゆっくり聴けない。
昨日、MBSを出たら、マイクテストの直前みたいだったので、僕から声をかけたんです。
そしたら、いい感じの2人でして。
『thank you』というアルバムを買いました。
いま、それを聴きながら書いてます。なかなか優しい歌声です。
いつか、ライブで聴きたいです。
〜〜〜
私より年上のリョウ(ryo)さんと、当時30歳のケイスケ(keisuke)。
この2人が『オオザカレンヂ』を結成したのは、2008年のことであった。
その2年後、梅田のロフト前で出会ったことに、何か運命的なものを感じる。
私が『こんちわコンちゃん』に出ていなかったら会えていないし、また、金曜日ではなく他の曜日に出演していたら、知らないままであった。
そして、彼らがマイクテストで違う曲を歌っていたら、私は素通りしていたかもしれない。
毎週、毎週、大好きな『夏の終わりのハーモニー』が聴こえてきたので、私は足を止めたのだ。
少しずつ2人と仲良くなり、年が明けて、2011年4月には、ラジオ大阪の私の番組にゲスト出演をしてもらった。
とても素敵な2人で、歌詞もメロディーもスッと心に入ってくる、いい歌を聴かせてくれる『オオザカレンヂ』。
世に出ようと頑張っている2人を、こちらもまだ売れていない噺家ではあるが、微力ながら応援したい、少しでも多くの方々に彼らの音楽を知ってもらいたい、そのために、2人との距離をもっと縮めよう、もっと仲良くなろう、そう思っていた矢先、信じられないことが起こった。
2011年5月9日、リョウ(ryo)さんが急性心不全で亡くなられた。
ほんの少ししか話していないのに。
お通夜で、ケイスケ(keisuke)に言った。
「ケイスケ、歌、やめるなよ」
↓
前半は、ここまでにします。
今から、ケイスケサカモトの歌を聴きます。
皆さんもぜひ!
では、残念なGWでも銀ぎん!^^
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